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ミクロのベジタリアン
2013/04/01(Mon)
3月31日、昼前後から天気も回復し気温も上がってきたので、カメラ片手に生き物探しをしました。

いよいよ春本番で、花の開花や木々の芽吹きに誘われるように蝶や甲虫達が増えてきました。
春に現れる甲虫達は花の蕾や木の葉を食べる種類が多く、また体長もミリ単位のものが多いので、
私は親しみをこめて「ミクロのベジタリアン」と呼んでいます。
しかも、柔らかい若葉を好む中々のグルメでもあります。
だから春から初夏が出現の最盛期です。小さすぎて撮影には苦労します。
そんな中、今年最初のオトシブミを見つけました(因みに私オトシブミ好きです!)。

ヒメクロオトシブミ(オトシブミ科オトシブミ亜科)
ヒメクロオトシブミ
体長4㎜前後の、春一番に現れるオトシブミです。
バラ科のノイバラやキイチゴ、ブナ科のクヌギ・コナラ、マメ科のフジなど様々な木の葉を食べます。
成虫(♀)は、それらの葉を巻いて中に卵を産み付けます。
中にはそれを切り落とすものもいて、それを昔の「落し文」に例えて付いた名前です。
まだ冬眠から覚めたばかりで、葉を巻いている個体はいませんでした。
himekurootoshibumi.jpg
キイチゴの葉には食べた跡だらけ。

イチゴハナゾウムシ(ゾウムシ科ゾウムシ亜科)
イチゴハナゾウムシ
ハナゾウムシ属の仲間で、体長3㎜前後と小さいので意識して探さないと見つかりません。
キイチゴやノイバラなどの花の蕾を食べます。
背面の模様が特徴的です、というか3㎜でもちゃんとゾウムシの形態と種独特の色彩を持っています。

カシワクチブトゾウムシ(ゾウムシ科クチブトゾウムシ亜科)
カシワクチブトゾウムシ
体長5mm前後で、ブナ科のカシワ・コナラ・クヌギなどの葉を食べます。
これらの木の葉裏によくいます。
コナラなどの葉が伸びていないためかキイチゴの葉裏にいました。

アザミホソクチゾウムシ(ホソクチゾウムシ科ホソクチゾウムシ亜科)
アザミホソクチゾウムシ
体長3㎜程で、キツネアザミ(キク科キツネアザミ属)にいます。
蕾にいるところをよく見ますが、まだ蕾も膨らんでいない時期、葉や茎に口吻を突き刺して(食べて?)いました。
azamihosokutizoumushi.jpg
手のひらに乗せたら死んだふり…
azamihosokuti.jpg
こんな感じでいますので、生態を知らないと見つけられません。

クロボシツツハムシ(ハムシ科ツツハムシ亜科)
クロボシツツハムシ
体長5mm前後で、クヌギやサクラ、ハンノキ等の葉上によくいます。
なぜかクサイチゴの花にいました。
ちなみにハムシ(葉虫)の仲間は草や木の葉を食べます。

以上、女山で撮影しました。
以下は自宅裏での撮影です。

クロウリハムシ(ハムシ科ヒゲナガハムシ亜科)
クロウリハムシ
体長6~7㎜で、カラスウリの葉をよく食べますが、結構色々な葉上で普通にみつかります。

ヘリグロテントウノミハムシ(ハムシ科ノミハムシ亜科)
ヘリグロテントウノミハムシ
体長3~4㎜。
最初テントウムシだと思って撮影し、パソコンで拡大してみると触角など何となく雰囲気が違います。
中には葉を食べている個体もいて、調べてみるとなんとハムシの仲間でビックリ!
確かに体型はノミハムシです。

蝶に続きます…

撮影機材 カメラ:ニコンD90 レンズ:DX AF‐Sマイクロニッコール85㎜ED
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